OUTLINE

“WOVEN NARRATIVES”

- Kyoto, the landscape of Four Symbols -

四神の不変と風景の移ろいを表現した織物と京都の景色(川・道・池・山)をモチーフとしたオブジェで空間を構成しています。

京都の東西南北の方向を司る4体の霊獣。
不祥を遠ざけ、ものごとの流れを順調ならしめると言われ、古くから 東西南北それぞれの地(川・道・池・山)から京都を司ってきていました。
本企画では川島織物セルコンのデザインアーカイブの中から1930年頃のデザインを用い、着物の帯に用いられる紋織や引箔、緞帳や祭りの山車幕などに用いられる綴織、迎賓館赤坂離宮のインテリアなどにも使われる紋ビロードなど、伝統的な手織り技術から4つの技法を用いて四神を蘇らせました。

SEIRYU
SEIRYU - East
BYAKKO
BYAKKO - West
SUZAKU
SUZAKU - South
GENBU
GENBU - North

Landscapes / Gradation

四神が鎮座するとされる京都の山、池、川、道、それぞれの色や形、歴史背景から起こしたデザインと関連する伝統的な文様で織物に描き出しました。
風景の多彩な表情を、グラデーションと偏光フィルムを織り込む、機械織りの技術で表現。

SEIRYU
SEIRYU - East
Kamogawa River
かつては友禅流しが行なわれていたり、夏には納涼床など寛ぎの場所として親しまれ、人の生活に寄り添ってきた川の色の青のグラデーション。青龍の鱗、波をイメージした文様は青海波。
BYAKKO
BYAKKO - West
Sanyo Road
都と都を繋ぐ山陰道は物資や情報などを運ぶ重要な役割を担ってきた。昔から人々が歩んできた道の地層をイメージした茶色のグラデーション。文様は道筋を表す縞。
SUZAKU
SUZAKU - South
Ogura Pond
巨椋池といえば蓮といわれるほど古来、蓮見が行われた。池を彩った蓮の花の色のピンクのグラデーション。かつて漁業が盛んだったことに因んで、文様は網目。
GENBU
GENBU - North
Funaoka Mountain
樹種が極めて多く、帰化植物がほとんど入りこんでいない船岡山の多様な木々のオリジナルの緑のグラデーション。文様は山路文。

Landscapes / Form

それぞれの色や形、歴史的背景からインスピレーションを受け、京都の川、道、池、山のデザインを描き起こしオブジェのフォルムとして落とし込みました。

SEIRYU
BYAKKO
SUZAKU
GENBU