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2025年 大阪・関西万博 迎賓館を彩るタペストリーを制作 デザイン・制作監修に現代美術家の手塚愛子・川人綾両氏を起用

株式会社川島織物セルコン(本社:京都市左京区 社長 :光岡 朗)は、来春より大阪・夢洲で開催される「2025年日本国際博覧会(以下、大阪・関西万博)(主催:公益社団法人2025年日本国際博覧会協会)」において、賓客の接遇施設である迎賓館にしつらえるタペストリーを制作しています。今般、デザイン・制作監修に、アートシーンで活躍する現代美術家の手塚愛子氏、川人綾氏両氏を起用し、制作を開始しました。

地球規模でさまざまな課題に取り組むべく、世界中からたくさんの人やモノが集まる「万国博覧会(以下、万博)」。これまで開催された万博では新しい技術や商品、サービスが生まれ、来場者に驚きや感動を与えてくれました。大阪・関西万博でも世界の英知が結集し、新たなアイデアや「SDGs」達成に貢献する取り組みなどの展示披露が期待されています。

川島織物セルコンは、タペストリー制作について、大阪・関西万博の迎賓館を国内外の賓客をもてなすにふさわしい空間として演出するため、会場デザインプロデューサー・藤本壮介氏の意向を受け、現代アート作品を制作することとしました。そのため、古きを重んじながらも現代的な感覚を持つ現代美術家の手塚愛子氏、川人綾氏の両氏をデザイン・制作監修に起用しました。当社が創業時より培ってきた技術を存分に活かしつつ、「伝統と未来」「自然との共生」を表現し、迎賓館をより豊かな空間へ創り上げます。

手塚氏は、絵画を探求するなかで織物に着目し、歴史上の造形物を解体、再構築するという独自の手法を用いた制作で知られ、ベルリンと東京の二拠点で作品制作を行う現代美術家です。迎賓館に納めるタペストリーでは、手塚氏の作品の特徴である糸をほどくことによって生まれる織物の繊細さとダイナミックさを存分に表現いただきます。また、川人氏は「制御とズレ」をテーマに、日本の伝統的な染織や現代の神経科学を背景にもつ、抽象的なグリッド状のペインティングを中心に制作する現代美術家で、錯視効果による現実とイメージのズレによって生まれる色ムラの豊かな表現や特異な奥行を備えた作品が特徴です。川人氏ならではの視覚効果を狙った作品によって、端正な迎賓館の内装に彩りを与えます。

川島織物セルコンは、1889年のパリ万国博覧会への出品以来、十数回にわたり博覧会へ出品し、新しい織物を出品することで織物の製織技術を高めてきました。このたびの大阪・関西万博においても、日本の美と日本の織物技術を生かしたタペストリーを制作します。ぜひご期待ください。

■ 手塚 愛子(AIKO TEZUKA)プロフィール

Photo by Kazue Kawase撮影:川瀬一絵

1976年東京生まれ。現在はベルリンと東京の二拠点で作品制作を行う。
2001年武蔵野美術大学大学院油画コース修了(戸谷成雄氏に師事)。2005年京都市立芸術大学大学院油画領域博士(後期)課程修了(宇佐美圭司氏に師事)。2010年五島記念文化賞美術新人賞により渡英。その後文化庁新進芸術家海外研修制度により渡独。織られたものを解きほぐす作品を1997年より開始し、歴史上の造形物を引用、編集しながら新たな構造体を作り出す、独自の手法により制作を続ける。近年、日本をはじめオランダ、スイス、韓国、フィリピン、イギリス、ドイツ、中国、などで展覧会を開催。主なコレクションに、国立国際美術館、テキスタイル美術館(オランダ)、ベルリン国立アジア美術館(ドイツ)。主な受賞歴に、2009年「五島記念文化賞美術新人賞 海外研修一年派遣」、2010 年「文化庁新進芸術家海外研修制度二年派遣」及び「I氏賞奨励賞」、2005 年「VOCA 展佳作賞」上野の森美術館。

■  川人 綾(AYA KAWATO) プロフィール

LONGCHAMP / La Maison Ginza

1988年奈良県生まれ。京都府在住。神経科学者の父のもと、脳を通して世界を把握しているということを強く意識するようになる。京都で日本の伝統的な染織を学んだ後、パリ国立高等美術学校交換留学を経て、 2019年東京藝術大学大学院先端芸術表現科博士後期課程修了。「制御とズレ」をテーマに、日本の伝統的な染織や現代の神経科学を背景にもつ、抽象的なグリッド状のペインティングを中心に制作している。近年展覧会は、東京オペラシティアートギャラリー、京都市京セラ美術館の他、パリやジュネーブでも開催。主なコレクションに、シャネル株式会社、東京藝術大学大学美術館。主な受賞歴に、2018年「野村美術賞2018」公益財団法人野村財団、2017年「2074、夢の世界グランプリ」コルベール委員会・東京藝術大学、 2016年「第11回Tagboat Award審査員特別賞小山登美夫賞」Tagboat。

■川島織物セルコン

1843年に京都で創業し、今年181年目を迎えた織物メーカー。古くは明治宮殿、近年では京都迎賓館や数々のラグジュアリーホテルに織物を納入するなど、その唯一無二のクオリティーが高く評価されている。熟練の職人による伝統的な手織り技術に加え、現代ならではのテクノロジーを駆使した機械織りも積極的に取り入れ、文化の継承と未来へつながる技術革新の探求に力を注いでいる。京都の本社には、企画・デザインから染め・織りまで一貫生産を手掛ける織物の製造工場、歴史的価値の高い作品を所蔵する「川島織物文化館」、次世代に織物技術を継承する「川島テキスタイルスクール」を併設。織物文化の継承と発展、そして発信に努めている。

■EXPO 2025 大阪・関西万博

開催期間2025年4月13日(日)~10月13日(月)
開催場所大阪 夢洲(ゆめしま)
公式HPhttps://www.expo2025.or.jp

※このリリースに記載の内容は発表時点のものであり、最新の情報とは異なる場合があります

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