気候変動対策を通じた緩和と適応
気候変動への対応
2030年CO2排出量削減目標がSBT認定を取得
川島織物セルコンは、2030年度に向けた温室効果ガス排出削減の目標について、 パリ協定が目指す「1.5℃目標」に整合する水準と国際的なイニシアチブ「SBTi（The Science BasedTargets initiative）」からSBT認定を取得しました。
京都の本社に併設の工場（市原事業所）を中心に進めてきたエネルギー使⽤の効率化、省エネ設備への更新、再生可能エネルギーの導入に加え、開発面では製品に用いる再生原料の使用率拡大などに取り組み、サプライチェーン全体のCO2排出量削減活動を推し進め持続可能な社会の実現に貢献していきます。
CO2排出量削減目標
・2030年年度までにScope1（直接排出）とScope2（間接排出）を2019年度比47％削減する。
・2030年度までに購入した製品･サービスのCO2排出量（Scope3カテゴリー1）を2019年度比27.8％削減する。
・2027年度までに当社サプライヤーの80％がSBT目標を設定する。
| カテゴリ | 項目 | 2019年度 | 2020年度 | 2021年度 | 2022年度 | 2023年度 |
|---|---|---|---|---|---|---|
|
カテゴリ1 |
購入した製品・サービス |
71,033 |
53,857 |
58,757 |
56,069 |
57,550 |
|
カテゴリ3 |
Scope1、2に含まれない燃料及びエネルギー活動 |
524 |
472 |
494 |
483 |
451 |
|
カテゴリ4 |
輸送調達物流 |
1,775 |
1,847 |
2,002 |
2,109 |
2,277 |
|
カテゴリ5 |
事業所から出る廃棄物 |
426 |
214 |
205 |
266 |
208 |
|
カテゴリ6 |
従業員の出張 |
518 |
369 |
338 |
338 |
357 |
|
カテゴリ7 |
従業員の通勤 |
530 |
377 |
446 |
446 |
410 |
|
カテゴリ9 |
輸送・配送（下流） |
108 |
107 |
105 |
104 |
118 |
|
カテゴリ10 |
販売した製品の加工 |
235 |
199 |
194 |
174 |
143 |
|
カテゴリ12 |
販売した製品の廃棄 |
7103 |
5,762 |
5,859 |
5,582 |
5,181 |
|
合計 |
82,253 |
63,203 |
68,399 |
65,571 |
66,696 |
エコ・ファーストの約束
環境先進企業としての取り組み「エコ・ファーストの約束」
川島織物セルコングループは、グループ一丸となった環境保全活動によって、社会的責任を果たし、持続可能な社会の実現に向けて、次の取り組みを推進します。
全国の事業所での取り組み
市原事業所では、重油から都市ガスへの燃料転換・ボイラー施設の蒸気使用設備付近への移設・大型空調器の省エネ型への変更などにより電気・ガスの使用量の大幅削減を行い、CO2の削減に努めています。
また、全国の工場や事務所、ショールームなどの電灯のLED化や社用車のハイブリッド化も進め、エネルギー利用の見直しにも取り組んでいきます。
環境負荷の低減に貢献する商品の開発
製品ライフサイクルを考慮した環境配慮型商品・技術の開発を進め、地球温暖化防止への対策や、資源循環を促進する商品開発を推進しています。また、製造段階でエネルギー・資材ともに資源効率を向上させ、CO2排出量の削減と循環型社会の形成に寄与していきます。
環境負荷低減に寄与する商品
当社の商品は環境負荷の低減を目指し、その効果や有効性を公開するため、第三者機関による検証を受け、多くの環境マークを取得しています。
― テキスタイル商品
環境への取り組みとして、グリーン購⼊法の判断の基準であるリサイクル⽷採⽤率の向上と、使⽤済みカーテンの回収・リサイクルにより、「エコマーク」認定を継続取得するなど、環境負荷の低減に寄与しています。
※⼀部対象外商品あり
- 業界団体で定められたマーク
-
遮熱レース
カーテンの機能性によって電気使用量を減らし、環境負担の低減に貢献する商品の開発を行っています。
- 自社マーク
-
夏ECOランク
ボイルやレースなどの薄地カーテンは太陽光による室温上昇を緩和し、夏の冷房効率を嵩め、省エネルギーにも役立ちます。
保湿ランク
窓にドレープカーテンをかけることにより、開口部からの熱の出入りを抑制し、暖房効率を上げて省エネルギー効果を高めます。
学校夏ECO
夏の太陽光による教室の室内温度の上昇を抑え、冷房効率を高め、学校施設の省エネに役立ちます。
夏の室内温度上昇の緩和、冬の暖房効果を高める商品をラインナップ・ランク分けし、わかりやすく記載しています。
― フロアカバリング商品
SuMPO EPD 登録公開
川島織物セルコンは、2005年からタイルカーペットを中心に、SuMPO EPD（旧エコリーフ）による温室効果ガス（CO2等）排出量を登録、主にリサイクル原料の使用による削減効果を算出し公開しています。
現在は当社の主力商材であるビニル床タイルも含め、継続して登録公開を行っています。
［登録公開達成率］
ビニル床タイル：約98％、ナイロンタイルカーペット：約99％
※2024年10月現在 ※一部対象外商品あり
― SuMPO EPDとは
SuMPO EPDは日本で唯一のEPD（Environmental Product Declaration）で、国際協調を目的として、2024年6月に「エコリーフ」から「EPD」を前面に打ち出した名称「SuMPO EPD」に変更されました。
LCAにより得られた製品の定量的環境影響データの第三者検証・公開を行うプログラムとして、一般社団法人サステナブル経営推進機構（SuMPO）のホームページに公開されています。
［公開先］
一般社団法人サステナブル経営推進機構 SuMPO環境ラベルプログラム
https://ecoleaf-label.jp/
- エコマーク認定品
-
川島織物セルコンのカーペットや置敷きビニル床タイルはエコマークを取得しています。廃床材リサイクル循環システム「e-RECYCLED」により、ライフサイクル全体を通して環境への負荷が少なく環境保全に役立つ商品と認められました。※一部除外品あり
- グリーンラベルプラス認証取得
-
川島織物セルコンのタイルカーペットは、GREEN LABEL PLUSを取得しています。GREEN LABEL PLUSは、米国CRI（カーペット＆ラグ協会）が認証するカーペット、ラグ製品の屋内空気環境の認証制度です。これにより、お客様のプロジェクトにおけるLEED認証の取得のためのポイント獲得に貢献します。※一部除外品あり
- グリーン購入適合品
-
川島織物セルコンのタイルカーペットやビニル床タイルは、グリーン購入法適合品です。
タイルカーペットの場合
カーペットの判断基準「製品の原材料調達から廃棄・リサイクルに至るまでのライフサイクルにおける温室効果ガス排出量を地球温暖化係数に基づき二酸化炭素相当量に換算して算定した定量的環境情報が開示されていること」などを満たしています。※一部除外品ありビニル床タイルの場合
ビニル系床材の判断基準「再生ビニル樹脂系材料の合計重量が製品の総重量比で15％以上使用されていること」を満たしています。※一部除外品あり
クリーンで快適な室内環境づくり
光媒体を利用した環境改善機能「セリスト加工」
セリスト加工は、自然光のエネルギーを利用して、繊維上に付着した特定のウイルス数を減少させる機能で、加工が施された物を清潔に保つことができます。
また、アンモニア等の悪臭原因物質に対する消臭機能や、室内に継続的に放出されるVOC（揮発性有機化合物）の軽減機能も期待できます。
抗ウイルス加工・制菌加工（SEKマーク）カーテン
生地についた特定のウイルスの数を99.9%減少させる機能でカーテンを清潔に保つことができ、24時間フル稼働・洗濯後も効果を維持します。
併用する制菌機能もSEKマークを取得しています。
抗ウイルス加工（SEKマーク）
繊維上の特定のウイルスの数を減少させる加工を施している製品に付けられるマークです。
制菌加工（SEKマーク）
繊維上の細菌の増殖を抑制させる、制菌加工の品質および安全性を保証する認証マークです。
抗ウイルス加工の目的は、繊維製品に付着したウイルスの数を減少させて清潔に保つことであり、病気の治療や予防を目的とするものではありません。また、抗ウイルス加工はウイルスの働きを抑制するものではありません。
環境適合型壁装システム「FAB-ACE」
接着剤を使用せずにファブリックの脱着が可能な壁装システムです。
壁紙と異なり、模様替え時にファブリックだけの交換で済み、再施工時の廃棄物の削減にもつながります。また、特殊取付け部材「ジョイナー」の開発により、接着剤を使用しないので、VOC（揮発性有機化合物）も発生せずシックハウスの心配もありません。接着剤が乾くまでの不快な臭いもなく、施工後すぐに部屋の使用ができます。
（不燃認定取得）
再生可能エネルギーの利用促進
グリーン電力を充当
置敷きビニル床タイルのリファインバックエグザは業界で初めて、製造における電力をグリーン電力で充当し、グリーン・エネルギー・マークを取得しました。
グリーン電力とは風力・太陽光・バイオマスなどの自然の循環の中で生まれるエネルギー源を利用して発電された再生可能な電力のことです。
このグリーン電力の使用により、CO2排出量の削減に貢献します。
― グリーン・エネルギー・マーク
製品製造時に使用する電力をグリーン電力で充当している製品に添付するマークです。
