織物の歴史と工程そのものに着目したデザイン。長年、当たり前のように使われてきた下絵が、インスピレーションの元です。アーカイブの中から選んだデザインを再構成・リデザインし、緞帳用の織機で製織しています。
1982年東京生まれ。2007年アントワープ王立美術アカデミーを首席で卒業後、「タロウ ホリウチ」を2010年春夏コレクションからスタート。2012年、第30回毎日ファッション大賞新人賞・資生堂奨励賞受賞。2018年メンズライン「th」を新たに立ち上げる。2019年1月には展覧会「th presents Ronald Stoops Exhibition "WORK RONALD FRIENDS" 1980s-2018」のディレクターも務めた。
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川島セルコンの資料館で拝見した作品群のなかで、特に私が美しいと感じたのが緞帳の製作過程で職人が描く下絵でした。今回のコンセプトは「織下絵」という完成した織物から本来は見えないその工程をデザインに加えフォーカスすることで、現代的要素と過程の美しさを捉えようと試みました。エッグチェアの形状がミニマルでモダンな形状をしていることから、それと相反する昔の自然や動物を描いた図案を選び組み合わせました。